山の中腹に「かかる」コントゥムの美しい7段の滝
高い山の中腹にかかるシウプオン(Siu Puông)滝は、手つかずの雄大な美しさを誇る。ベトナムで最も高い滝の一つでもある。

山の中腹にかかるシウプオン滝。(写真:Đinh Công Lương)
ベトナム中部高原のダクナー(Đắk Na)村(旧コントゥム(Kon Tum)省トゥモロン(Tu Mơ Rông)県、現クアンガイ(Quảng Ngãi)省)の中心部から、幾重にも重なる棚田や曲がりくねった岩の渓流、広大な松林と青々とした草原の間を縫うつづら折りの道を進むと、轟々と流れ落ちる水音が聞こえてくる。
それは雄大なシウプオン滝の水音だ。滝はゴックカル(Ngọc Kal)山脈とゴックパン(Ngọc Pâng)山脈の間に位置し、旧コントゥム市から約89kmの場所にある。
標高1,600mに位置するシウプオン滝は、ベトナムで最も高い滝の一つだ。滝の水は、ゴックリン(Ngọc Linh)山の山頂に源を発している。
滝の長さは約240mだが、中部高原の他の多くの滝のように一筋に流れ落ちるのではない。その代わりに、シウプオン滝は独特のジグザグを描きながら7段に分かれて流れ落ちる。

段ごとに流れ落ちるシウプオン滝。水は一年中澄みきって冷たい。(写真:Đinh Công Lương)
最も高い段は最上部にあり、高さは60m。続く4段はそれぞれ高さ約40m、残る短い2段は高さ約10mだ。
水量に応じて、滝の幅は季節ごとに変化する。雨季になり水量が豊富になると、滝の幅は最大30mに達することもある。
この時期に遠くから眺めると、滝はまるで柔らかな白い絹の帯のように、山林の鮮やかな緑の中をうねりながら際立って見える。
高い山に源を発し、広大な森を流れてくるシウプオン滝の水は、一年を通して澄みきって冷たい。各段の下には、透明で美しい天然の滝つぼが広がっている。
手つかずの雄大な美しさだけでなく、シウプオン滝は地元の少数民族セダン(Xơ Đăng)族にとって神聖な場所とされている。この地のセダン族の人々は、滝の水を聖なる水とみなしている。

水量と滝の幅は季節によって変わる。(写真:Đinh Công Lương)
人々は滝の水を日々の生活に利用している。しかし、源流で直接洗濯や水浴びをすること、亡くなった人を担いで流れを渡ることなど、水を汚すとされる行為は決して行わない。
現在、シウプオン滝には探索や体験を目的に多くの観光客が訪れている。この滝の完璧な美しさを余すところなく堪能できる最適な時期は、10月頃だ。

