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中秋節の起源はどこにあるのか

中秋節(ベトナム語でテト・チュントゥー、Tết Trung thu)には、「子どもの節句」「月見の節句」「灯籠の節句」などさまざまな呼び名がある。中秋節は旧暦8月15日に行われる。子どもたちにとって一年で最も「大切な」行事であるため、この日が近づくと、子どもたちは遊びに出かけ、星形の灯籠や仮面、回り灯籠(đèn kéo quân)など、宴に欠かせない品々を買ってもらうのを心待ちにする。

昔の人々は、人の一生と月の間には関係があると考えていた。満月と欠けた月は、喜びと悲しみ、再会と別れを表す。そこから満月は団らんの象徴となり、中秋節は「団円節(家族団らんの節句)」、「子どもの節句」「月見の節句」とも呼ばれるようになった。

  • 子どもの節句:この時期、子どもたちは大人からおもちゃやお菓子などを贈られる。子どもたちは灯籠を手に練り歩き、中秋の宴を楽しみ、歌を歌い、獅子舞(ラン舞)や龍舞、さまざまな遊びに興じる。子ども向けの行事が多く、月に住む少年チュー・クオイ(Chú Cuội)や月の女神チ・ハン(Chị Hằng)の姿もまさに子どものためのものだ。そのため「子どもの節句」とも呼ばれる。
  • 月見の節句:この日、人々は中秋の供え膳を用意し、そこには月餅が欠かせない。家族が集まって月を眺め、宴を楽しみ、語り合うことから、中秋節は「月見の節句」とも呼ばれる。

中秋節の起源

中秋節といえば、焼き月餅(バイン・ヌオン)ともち月餅(バイン・ゼオ)は外せない。伝統的な月餅の餡は、木の実や肉などを混ぜた五目餡や、緑豆と塩漬け卵黄の餡である。しかし時代とともに、菓子職人たちは抹茶、小豆、黒ごまなど新しい味を生み出してきた。


月が高く昇る頃、子どもたちは歌い踊りながら月を眺め、宴を楽しむ。

この日、人々はごちそうを並べて月を眺める。月が高く昇る頃、子どもたちは歌い踊りながら月を眺め、宴を楽しむ。供え膳にはポン菓子やお菓子などが並ぶ。多くの地域では、子どもたちが楽しめるよう獅子舞や龍舞が催される。中国や世界各地の中華街では、この日に花火も打ち上げられる。

中秋節がいつ生まれたのかは今も明確には分かっておらず、ベトナムの水稲文明に由来するのか、中国文化から取り入れられたのかもはっきりしていない。ただし、中秋節にまつわる伝説として最もよく知られているのは、嫦娥(じょうが)と后羿(こうげい)の伝説、唐の玄宗皇帝が月宮を訪れた話、そしてベトナムのチュー・クオイの物語の三つである。

考古学者によれば、ベトナム北部のドンソン文化の遺物であるゴックルー(Ngọc Lũ)銅鼓の鼓面には、中秋節の情景が刻まれているという。古代中国の人々は、中秋節の起源を春秋時代にさかのぼると考えていた。中秋節はおそらく、中国南部の平野とベトナムの紅河(ホン川、sông Hồng)デルタの水稲文明から始まったもので、農民が収穫を終えて休み、楽しむための収穫祭だったと考えられる。

ファン・ケー・ビン(Phan Kế Bính)は著書『ベトナム風俗(Việt Nam phong tục)』でこう記している。「19世紀の我が国の人々は、昼は先祖に供え物をし、夜には月見の宴を設けた。宴の主役は月餅で、緑、赤、白、黄など色鮮やかに染めたさまざまな菓子や果物が並べられた。町の娘たちは腕を競い合い、パパイヤを削ってさまざまな花の形にしたり、生地をこねてエビやクジラの形を作ったりした……」。


この時期、中国の人々は中秋節に龍舞を行うことが多く、ベトナムの人々は獅子舞(ラン舞)を行う。

中秋節の遊び

中秋節の子どものおもちゃは、蝶、カマキリ、象、馬、麒麟、獅子、龍、鹿、エビ、魚などをかたどった張り子である。中秋節の夜、子どもたちは連れ立って綱引きをしたり、掛け合いの労働歌(ホー・コアン)を歌ったりし、太鼓や銅鑼の音に合わせて灯籠や獅子を担いで練り歩く。

またこの時期、人々は月餅や茶、酒を買い、満月を迎える夜に先祖へ供える。祖父母や両親、先生、友人に月餅や果物、茶、酒を贈り、感謝の気持ちを伝える機会でもある。

人々は月半ばのお供えのために供え膳を用意する。伝統的な供え膳には、ザボンの果肉で作り、黒豆2粒を目にした犬の飾りが置かれる。その周りには月餅、果物、線香やろうそくなどが並ぶ。月が真上に昇った時が宴を始める時で、皆で中秋節の味を楽しむ。

中国の人々は中秋節に龍舞を行うことが多く、ベトナムの人々は獅子舞(ラン舞)を行う。ラン(麒麟に似た霊獣)は幸運と繁栄の象徴で、どの家にとっても吉兆とされる。昔、ベトナムの人々は中秋節にチョン・クアン(Trống Quân)歌を歌い、回り灯籠を飾ったりもした。

昔、ベトナムの人々は中秋節にチョン・クアン歌を歌った。チョン・クアン歌は3拍子のリズムで歌われる。「ティン、トゥン、ティン」

昔、若い男女は満月の夜、とりわけ旧暦8月の満月の夜にチョン・クアン歌を歌った。


中秋節の子どものおもちゃ。

男女は掛け合いで歌い、楽しむと同時に生涯の伴侶を選んだ。歌には六八体(ルック・バット)やその変体の詩が用いられた。

中秋節はもともと、秋の半ばに自然の美しさを味わい、菓子を食べ、満月を眺めながら茶を飲む大人の行事だった。次第に子どもの行事へと変わっていったが、大人も一緒に参加している。

子どもたちは灯籠を手に練り歩き、歌い、両親や兄姉が用意してくれた宴を楽しみ、何より叱られる心配なくお菓子を思う存分食べられる。

中秋節の意味

中秋節はとても意義深い風習である。それは思いやり、親孝行、感謝、友情、団らん、そして愛の意味を持つ。

中秋節には、子どもたちはベトナムのチュー・クオイとガジュマルの木の伝説を聞かされる。また、灯籠行列や獅子舞、贈り物のお菓子をもらうなど、満月の夜のさまざまな行事に参加して楽しむ。一方で中秋節は、家族が集まり、愛情を伝え合い、幸せなひとときを過ごす機会でもある。だからこそ、民間では「中秋は団円の節句」と言い伝えられてきた。進学や仕事で故郷を離れている人は、中秋節には少し時間をつくって、家族や両親のもとを訪ねてみてはいかがだろうか。

中秋節は子どもや大人が楽しむ行事であるだけでなく、人々が月を眺めて作柄や国の運命を占う機会でもあった。言い伝えでは、秋の月が黄色ければその年は養蚕が豊作、青や緑なら天災が起こり、澄んだ明るいオレンジ色なら国が栄えるとされた。

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