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ユーカリはなぜ「金を吸い上げる木」と呼ばれるのか 秘密は地中深くの根に

ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)によると、文明の黎明期以来、地球からは17万4000トンを超える金が採掘されてきた。2011年には米国地質調査所(USGS)が、地球上になお5万1000トンの金が埋蔵されていると推定している。

人類が最初に発見した金属の一つである金は、人類の歴史において中心的な位置を占めてきた。現在でも金は、世界経済や個人の暮らしを左右する要素の一つであり続けている。

この貴金属の埋蔵量が徐々に減少するなか、金の採掘は関心の高いテーマとなっている。そうしたなか、10年近く前のある研究で、科学者たちは樹木の中に蓄えられた金を発見した。その樹木の正体は、さらに人々を驚かせるものだった。

葉の中から金を発見

オーストラリアの研究チームは、地下の鉱床に由来する極めて微小な金の粒子がユーカリの葉に含まれていることを発見した。ほとんどの植物は地中深くに根を張り、生存に必要な栄養分やミネラルを吸い上げる。そのため、その過程で樹木が意図せず金を「吸い上げて」いるのではないかという仮説が多く唱えられていた。

ユーカリは驚くほど長い根によって、深い鉱床にある超微小な金の粒子を運び上げることができる。フトモモ科(Myrtaceae)ユーカリ属(Eucalyptus)の一種であるジャラ(Eucalyptus marginata)の根は、乾燥地で水源を求めて地中40メートルの深さまで達することがある。その過程で、根は金などほかの物質も取り込むことがある。

2019年、マーモタ(Marmota)社は、樹木を利用して地下の鉱物を探知する手法により、南オーストラリア州で金を発見した。同社が見つけたのは、深さ約44メートルにある厚さ6メートルの金鉱脈で、1トン当たり3.4グラムの金を含んでいた。この鉱床はほかの既知の金鉱床から少なくとも450メートル離れており、注目すべき発見だった。

事実を検証

ユーカリが本当に金を「吸い上げる」のかを確かめるため、研究チームはオーストラリアの2地点(西部と南部)で、高さ10メートルほどのユーカリの葉、小枝、樹皮を調べた。過去の試掘調査で、これらの地点の地下に金が埋まっていることが分かっていた。いずれも採掘による撹乱を受けていない場所のため、金の粉じんが葉に付着していた可能性は排除できた。

ユーカリの葉
科学者らによると、地下の鉱床に由来する極めて微小な金の粒子がユーカリの葉に含まれている。

研究チームはまた、比較のため、金を混ぜた土と金を含まない通常の土の鉢で、温室内でもユーカリを育てた。

X線分析の結果、樹木の細胞内に最大で幅8ミクロンの金の粒子が見つかった。これは平均的な人間の髪の毛のおよそ10分の1の細さだ。野外の試料と温室実験から、これらの金の粒子は樹木に害を与えない濃度で存在し、根から吸収されて各部位へ運ばれることが分かった。なかでも金の濃度が最も高かったのは葉だった。

葉に含まれる金の平均濃度はわずか約46ppb(10億分の46)で、葉1枚の重さの0.000005%に相当する。

研究の筆頭著者で、オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)の地球化学者メルビン・リンターン(Melvyn Lintern)氏は、「ユーカリが10階建てのビルに相当する[深さ]から金を運び上げられることに、私たちは驚いた」と述べている。

研究チームは金を得るためにユーカリを伐採することを提案しているわけではない。リンターン氏は「樹木に含まれる金の量は極めてわずかだ。指輪1個分の金を得るには、ユーカリが500本必要だと見積もられる」と注意を促している。

それでも、この発見は専門家の間で大きな可能性を秘めていると評価されている。ユーカリは金の採掘手段にはならないものの、地中深くにある金鉱床の位置を特定する手がかりとなり、広大な土地で貴金属を探す時間や費用、資源の無駄を減らすことができる、とリンターン氏は話す。

あまり知られていないユーカリの事実

ユーカリは「金を吸い上げる木」であるだけでなく、ほかにも数多くの不思議な特徴を持つ。以下は、この身近な樹木にまつわる興味深い事実だ。

ユーカリの花には花びらがない

遠くから見ると、ほとんどのユーカリの花は、綿毛になりかけたタンポポの花の集まりのように見える。近づいてみると、これらの花には花びらがないことが分かる。「花」全体は、中央にある円錐形のつぼみから伸びた数百本の雄しべの集まりなのだ。

ユーカリの花
これらの花には花びらがない。

ユーカリはできるだけ多くの花粉を利用する必要がある。シネオールの含有量が多いため、自然の送粉者が少ない。通常、この樹木は自家受粉を行う。

シネオール:秘密の成分

ユーカリ油は伝統医療に用いられてきた。オーストラリアの先住民は何世紀にもわたり、抗菌・抗真菌剤としてこれを使ってきた。インドの伝統医療では、呼吸器の不調に用いられることが多い。19世紀の英国では、ユーカリ油が病院の消毒に使われていた。

これは葉と樹皮に高濃度のシネオールが含まれているためだ。シネオールは無色の液体の有機化合物で、ユーカリの木や低木に豊富に含まれることから、ユーカリプトールとも呼ばれる。ユーカリ油の香りは主にシネオールによるものだ。

ユーカリの葉や樹皮を食べられるのは、コアラとリングテイルポッサム、一部の昆虫だけだ。人間を含め、ほかの生物は高濃度のシネオールに耐えられない。そのため、シネオールは効果的な天然の防虫剤となる。

実験や臨床の研究では、シネオールの抗菌、殺菌、抗真菌作用が報告されている。ユーカリ油は伝統的に軽い傷の手当てやスキンケア、消毒に使われてきたが、治療法として確立されたものではなく、医療の代わりにはならない。

ユーカリとマラリア対策

葉に含まれる精油には虫を寄せ付けない働きがあると考えられているため、ユーカリはマラリアの発生率が高い地域に植えられてきた。

マラリアはあらゆる大陸で見られる病気だ。マラリア原虫は人を刺す雌の蚊の体内にすみ、蚊に刺されることで人に感染する。マラリアを媒介する蚊が多い世界の地域では、この問題の軽減につながることを期待して、ユーカリの植樹が行われてきた。

ユーカリは排水問題の管理に役立つ可能性がある

長年にわたり、科学者たちは排水問題を軽減するためにユーカリを活用する研究を行ってきた。世界の一部の地域では、重金属や細菌、その他の有害物質を含む排水が地下水に流れ込むことが、農業にとって懸念となっている。

環境技術者や農林業の専門家は、汚染された場所にユーカリを植えている。ユーカリが作物に使われる水に含まれる多くの有害物質を吸収し、ろ過することを示す証拠は数多くある。

これらの樹木と農地との適切なバランスを見極めるにはさらなる研究が必要だが、専門家によれば、これは有望で実現可能な解決策だという。

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この記事はベトナム語から翻訳されました。 原文を読む
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