アナトリアで巨大サイの化石、2500万年前は孤立していなかった
フランスの研究者らは、2500万年前(漸新世)のアナトリアが、これまで考えられていたような孤立した陸地ではなかったと発表した。アナトリアはアジアの最西端に位置する半島で、現在はトルコのアジア側の領土にあたる(トルコの陸地面積の96%を占め、残り4%はトラキア地方)。
この結論は、2002年にフランスとトルコの合同古生物学調査でアナトリアの化石産地から発見されたサイ上科(rhinocerotoid)の骨化石の初めての分析結果に基づく。アナトリアでのこの骨の存在は、共に見つかった動物相の化石と合わせ、ヨーロッパとアジアの間で動物の移動があったことを示している。研究成果は学術誌「Zoological Journal of the Linnean Society」の2008年3月号オンライン版に掲載され、これまで群島と考えられてきたアナトリアの孤立性に疑問を投げかけている。
漸新世の巨大なサイ上科動物の骨化石の断片がアナトリアで見つかったのは、今回が初めてである(漸新世は地中海周辺で激しい地殻変動が起きた時期にあたる)。2002年にチャンクル・チョルム(Çankırı-Çorum)地域(中央
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2002年に発見された、バルキテリウム類パラケラテリウム(Paraceratherium)の橈骨の断片。中央アナトリアの漸新世(2500万年前のトルコ)のもの。左:標本の前面。中央:同じ標本のスケッチ。右:既知で最大のバルキテリウム類の標本(同じく漸新世、モンゴル産)との比較。 |
この草食動物はバルキテリウム類またはインドリコテリウム類と呼ばれ、史上最大の陸生哺乳類とされている。その大きさは最大級のマンモスに匹敵する(肩までの高さ約5m、体重15~20トン)。
パラケラテリウムはパキスタン、中国、モンゴル、カザフスタンでも見つかっており、化石産地からは齧歯類の化石も見つかった。これらにより、地層の年代は約2500万年前と特定され、アジアやヨーロッパの動物相と近い関係にあることが示された。この観察が特に驚きなのは、当時のアナトリアは群島で、パラテチス海と呼ばれる海によってヨーロッパとアジアの双方から隔てられていたと考えられてきたためだ。現在の黒海、カスピ海、アラル海は、その海の名残にすぎない。
したがってこの発見は、当時ヨーロッパ(フランスを含む)とアジア(中国、モンゴル、パキスタン)の間に陸のつながりがあり、動物相が近縁だったことを証明している。つまり漸新世の間、アナトリアは海によって孤立しておらず、少なくとも地峡でつながっていた。そのため動物はアジア大陸から陸伝いにアナトリアへ渡ることができた。
一方でこの発見は、アナトリアがアフリカとは確かに隔てられていたことも裏付けている。アナトリアでは今のところ、漸新世のアフリカ系の種が一つも見つかっていないからだ。


