巨大隕石の地球衝突、従来の推定より頻繁だった可能性
巨大な隕石が地球に衝突する頻度は、これまでの推定よりはるかに高いとする新たな研究が発表された。この結果は科学者の間で議論を呼んでいる。
物議を醸しているこの新研究によると、地球は従来考えられていたよりも頻繁に大型の天体の衝突にさらされてきた可能性があり、生物の大量絶滅を引き起こすような衝突が予想より早く起こる可能性も高まるという。
この研究は、米テキサス州ザ・ウッドランズで開かれた年次会議「月惑星科学会議」で発表された。研究では、過去数百万年の間に形成された既知の最大級の衝突クレーターに焦点を当てている。

アリゾナ州のメテオール・クレーターは地球上で最も保存状態の良い衝突クレーターの一つで、形成年代は約5万年前と推定されている。より大きく、侵食の進んだクレーターを対象とした新研究は、地球が一定の期間にどれほど多くの大規模衝突を経験しているのかという新たな疑問を投げかけている。
研究チームは新たな高解像度画像を用い、これらのクレーターはもともと現在よりもはるかに大きかったと主張している。この主張が正しければ、直径1kmを超える小惑星や彗星が、過去100万年だけで数十回も地球に衝突していたことになる。これは、60万〜70万年に1回程度とするこれまでの推定をはるかに上回る頻度だ。
地球の衝突クレーターはすぐに消える
火星や月とは異なり、地球の衝突クレーターは水や風による侵食のため比較的早く消えてしまう。
ガービン氏らは、新たな高解像度の衛星データを用いて地球上のクレーターの痕跡を調べた。
この手法により、研究者らは、外縁がこれまでの測定値よりはるかに大きい衝突クレーターを少なくとも4つ発見した。
具体的には、ニカラグアのパンタスマ・クレーターは従来、直径14kmと推定されていたが、ガービン氏らは直径35.2kmの外縁を発見した。ガーナのボスムトゥイ・クレーターは直径約10.5kmとされていたが、新研究では直径26.8kmの環状の尾根が見つかった。また、カザフスタンにある幅13.6kmのジャマンシン・クレーターは、実際には直径30.4kmに及ぶ可能性がある。さらに、ボリビアのイトゥラルデ・クレーターには幅30.4kmの縁があるという。
ガービン氏のチームによると、これらのクレーターを形成した衝突は、TNT火薬換算で40万〜73万メガトンに相当するエネルギーを放出したとみられる。これは地球の大気の一部を宇宙空間に吹き飛ばし、衝突による破片を地球全体にまき散らすのに十分な規模だという。

