ベトナムのサオラ自然保護区で希少なオオホエジカを確認
ベトナム中部のトゥアティエン・フエ(Thừa Thiên-Huế)省(現フエ市)にあるサオラ自然保護区管理委員会のレー・ゴック・トゥアン(Lê Ngọc Tuấn)所長は10月23日、保護区の職員が、同保護区内の野生で暮らす希少な哺乳類オオホエジカ(学名Muntiacus vuquangensis)の姿を撮影したと明らかにした。
オオホエジカをはじめとする固有の哺乳類がサオラ自然保護区で確認されたことは、同保護区の生物多様性の潜在力が非常に大きいことを示すとともに、森林保護パトロール隊の活動の成果と、希少種の保護に取り組む保護区職員全体の努力を裏付けるものだ。

写真:Mark Kostich/kostich.com
これを受け、世界自然保護基金(WWF)はサオラ自然保護区管理委員会によるカメラトラップの増設を支援している。同地に生息する希少な野生動物の画像をさらに多く得て、ベトナム全体、とりわけトゥアティエン・フエの独自の生物多様性の価値を高めることが期待されている。
旧トゥアティエン・フエ省は、サオラ自然保護区を設立し、面積を1万2153ヘクタール(2008年の面積規模に関する合意文書による)から1万5519ヘクタールに拡大する決定を出した。
トゥアティエン・フエのサオラ自然保護区は、サオラの個体群と、有蹄類であるオオホエジカおよびムンティアクス・トルオンソネンシス(Muntiacus truongsonensis)を保護するとともに、その他の固有種や希少な動植物、種、遺伝資源、生息環境を保全する役割を担っている。
設立後、保護区は厳正保護区域、生態系回復区域、管理・サービス区域という個別の機能区域に区分された。
特に、保護区にはチュオンソン(Trường Sơn、アンナン山脈)中部に残る天然の原生林が含まれている。ここは地域でも世界でも有数の生物多様性を誇る場所で、サオラ、ムンティアクス・トルオンソネンシス、オオホエジカ、ネソラグス・ティミンシ(Nesolagus timminsi)など、希少種や固有種をはじめ、チュオンソン中部の多くの動植物のすみかとなっている。
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