スーパーフードになる可能性を秘めたアメリカホドイモ
米国で広く見られる野生植物が、人間と家畜の双方にとって持続可能なタンパク源になり得ることが、新たな研究で示された。
学名アピオス・アメリカーナ(Apios americana)、和名アメリカホドイモ(英名ポテトビーン、グラウンドナッツ)は、紫色の総状花序(長さ7.5~13センチ)、羽状の葉(長さ8~15センチ)、そしてジャガイモに似た大きな塊茎が特徴だ。栄養価が非常に高いこの野生植物は、古くからアメリカ先住民の食料として利用されてきた。学術誌 Journal of Food Composition and Analysisに掲載された新たな研究で、マダリナ・ニャクス(Madalina Neacsu)博士率いるスコットランドの研究チームは、アメリカホドイモが人間と家畜の日常的な食事の一部になる可能性があると報告した。

アメリカホドイモは米国のフロリダ州、テキサス州、コロラド州などに広く自生している。(写真:CTS)
研究によると、アメリカホドイモの塊茎には最大10%の食物繊維と15%のタンパク質が含まれ、タンパク質量は一般的なジャガイモの3倍に上る。さらに、カルシウム、亜鉛、カリウムなど必要な微量栄養素も豊富に含んでいる。このマメ科植物は葉も食べることができ、葉にはさらに多くのタンパク質と食物繊維が含まれている。
スコットランド政府は、タンパク質が豊富な作物を栽培することで国民の食生活を改善し、炭素排出量を削減できると期待してこの研究に資金を提供した。現在、英国で摂取されるタンパク質の大半は肉に由来しており、畜産業は温室効果ガスの主要な排出源となっている。

アメリカホドイモの塊茎。(写真:Danny Hummel)
「アメリカホドイモは、これまでの研究で幅広い地域に適応でき、さまざまな条件に対して高い耐性を持つことが示されている。そのため、米国から遠く離れた環境でも育つ可能性がある」とニャクス博士は強調した。
ニャクス博士らは英国内の2カ所でアメリカホドイモの栽培に成功しており、北欧全体に広げることも可能だと考えている。現在、アメリカホドイモを商業作物として栽培しているのは日本だけだ。
「アメリカホドイモは、私たちの食生活を多様化し、持続可能な農業を築く上で野生植物が持つ可能性を示す一例だ。食用になる植物は推定3万種に上るが、広く消費されているのはそのうち約150種にすぎない」と、エディンバラ王立植物園のマックス・コールマン(Max Coleman)博士は付け加えた。
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