ベトナム・ヴークアン国立公園で貴重な植物の新種を発見、絶滅寸前と評価
ベトナム北中部ハティン(Hà Tĩnh)省にあるヴークアン(Vũ Quang)国立公園の幹部は12月4日午前、同公園で発見された植物の新種が正式に発表されたと明らかにした。この種は貴重で、絶滅の危険性が極めて高いという。
今回の成果は、ヴークアン国立公園とベトナムの生態・生物資源研究所(Viện Sinh thái và Tài nguyên sinh vật)、日本の専門家による共同研究によるものだ。
研究結果によると、新たに発表された種の学名は Beilschmiedia danhkyii (ベイルシュミエディア・ダンキイ)で、ベトナム名は「Chắp Danhkyii」 。クスノキ科(Lauraceae)に属する。クスノキ科はベトナム国内でもヴークアン国立公園でも種構成が非常に多様な科の一つで、薬用植物や精油の原料として価値がある。

Beilschmiedia danhkyiiの形態。(写真:Phytotaxa)
形態面では、「Chắp Danhkyii」はこれまでに記録・記載されたベイルシュミエディア属(ベトナム名「Chắp」 )の種とはいくつかの点ではっきり異なる。樹高5 - 8 mの高木で、樹皮は灰褐色。若い枝は細かい毛に密に覆われ、色は淡色から灰褐色。葉はほぼ対生し、葉柄は長さ0.6-1.3 cmで、若いうちは鉄さび色の毛が密生する。花は黄色から黄緑色。
Beilschmiedia danhkyiiの名は、ヴークアン国立公園のグエン・ザイン・キー(Nguyễn Danh Kỳ)園長にちなんで付けられた。
研究チームによると、「Chắp Danhkyii」 は海抜80~170 mの範囲に分布している。チームはこの種を評価し、保全状況を「絶滅寸前(CR)」とするよう提案している。
「新種Beilschmiedia danhkyiiの研究内容と成果は、著者らにより国際誌に掲載された。研究チームはこの種を評価し、保全状況を絶滅寸前とするよう提案している」と、ヴークアン国立公園の幹部は述べた。
ヴークアン国立公園は、ベトナム有数の生物多様性の中心地として知られる。園内には優先的な保全が必要な希少・絶滅危惧の動植物が数多く生息している。同公園は世界的に優先度の高いエコリージョン内にあり、中部チュオンソン(Trung Trường Sơn)地域、ベトナム、さらにASEAN地域の生物多様性保全と環境安全保障にとって極めて重要とされている。
2021年初め以降、ヴークアン国立公園では科学的に新しい種が4種発見・発表されており、内訳は植物2種、昆虫1種、両生類1種となっている。
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