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ベトナム中部の旧フーイエン省で希少なハコガメ「クオラ・ピクトゥラタ」を確認

クオラ・ピクトゥラタ(Cuora picturata)は体重約1キロで、甲羅は淡い褐色。腹甲を背甲にぴったりと完全に閉じられるという独特の特徴を持つ。

ベトナムとロシアの研究者らはこのほど、ハコガメの一種クオラ・ピクトゥラタ(Cuora picturata)を確認した。英語では「ベトナムハコガメ(Vietnamese box turtle)」とも呼ばれ、イシガメ科(Geoemydidae)に属する。このカメは1月の調査で専門家によって見つかった。調査は「フーイエン省デオカー・ホンヴォンフー(Đèo Cả - Hòn Vọng Phu)地域における生物多様性の現状調査と管理・保全策の提言」(旧フーイエン(Phú Yên)省、現在はベトナム南中部のダクラク(Đắk Lắk)省)と題する研究の一環で、越露熱帯センター(Trung tâm Nhiệt đới Việt - Nga)、南中部・中部高原林業科学研究所(Viện Khoa học Lâm nghiệp Nam Trung Bộ và Tây Nguyên)、ロシアのモスクワ大学が実施した。本種は希少種で、フーイエン地域と、カインホア(Khánh Hòa)省、旧ビンディン(Bình Định)省(現ザライ省)、ダクラク省の中部高原地域の一部など周辺地域にのみ分布する固有種である。

クオラ・ピクトゥラタ
クオラ・ピクトゥラタ。(写真: 越露熱帯センター)

調査の結果、科学者らは本種の腹甲が背甲に完全に閉じられる点が特徴的であることを確認した。淡黄色の腹甲板の後部には切れ込みがなく、大きな黒い斑紋がある。頭部は前方がやや細くとがり、吻は短く、淡黄色または赤褐色で、小さな暗色の斑点がある。

一般的なカメは頭や脚を甲羅の中に引っ込めることしかできず、「体の一部」が外に露出したままになる。しかし、クオラ・ピクトゥラタはかなり独特で、頭と脚を引っ込めて「ふたを閉じる」ことで、自らを完全に密閉された箱に変えることができる。体のどの部分も露出しないため、ほぼ攻撃を受け付けない。その「箱のふた」となるのは、可動式の背甲(上側)と腹甲(下側)の2枚で、これは他のカメにはないハコガメ類特有の特徴だ。

クオラ・ピクトゥラタの背面と腹面
クオラ・ピクトゥラタ個体の背面(左)と腹面。(写真: 越露熱帯センター)

野生生物保護協会ベトナム(WCSベトナム)によると、東南アジアは世界で最もリクガメ・淡水ガメの多様性が高い地域で、90種以上が生息し、既知のリクガメ・淡水ガメ全体の25%以上を占める。このうちベトナムには25種が生息し、クオラ・ピクトゥラタ(Cuora picturata)とアンナンガメ(Mauremys annamensis)の2種が固有種である。

クオラ・ピクトゥラタは現在、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで「深刻な危機(CR)」に分類されている。野生の個体数は推定3000~1万匹。ベトナムでは、生息地の喪失と乱獲により、頭部が黄色いハコガメ類の個体数が急速に減少している。これら保護対象のカメを捕獲、取引、消費することは違法であり、刑事訴追の対象となり得る。

越露熱帯センターの専門家によると、この極めて希少なカメを保全するには、生息地を守るとともに、野生動物を捕獲・売買しないよう住民への啓発教育を進める必要がある。

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