シカゴで渡り鳥1000羽近くがビルに衝突して死ぬ
米シカゴのマコーミック・プレイス・レイクサイド・センターのガラス窓に衝突し、一晩で1000羽近くの鳥が死んだ。渡りの条件、雨、展示ホールの薄暗い照明、そして窓が並ぶ壁面という致命的な条件が重なった結果だった。
渡り鳥の研究プログラムの一環として、デービッド・ウィラード氏は過去40年にわたり、シカゴの湖畔にあるこのコンベンションセンターの敷地を定期的に巡回し、死んだ鳥を調べてきた。2023年10月5日(木)の朝、同氏は恐ろしい光景を目にした。数百羽の鳥の死骸が、まるでじゅうたんのように地面を覆い尽くしていたのだ。

シカゴのフィールド自然史博物館が提供した写真。2023年10月4日夜から5日にかけて、シカゴの展示ホール、マコーミック・プレイス・レイクサイド・センターの窓に衝突して死んだ渡り鳥の死骸を、同年10月5日に作業員が調べている。(写真:AP)
ウィラード氏は「これまで経験してきたこととは比べものにならない、衝撃的な異常事態だ。マコーミックで40年間監視を続けてきたが、これほどの規模のものは見たことがない」と語った。
研究者らは、米国では毎年数億羽の鳥が窓への衝突で死んでいると推定している。スミソニアン保全生物学研究所と米国魚類野生生物局の科学者らは2014年に研究を発表し、その数は年間3億6500万羽から9億8800万羽に上るとした。
窓への衝突は、米国のほとんどの大都市で起きている問題だ。鳥は透明なガラスや反射するガラスを見分けることができず、それが命に関わる障害物だと認識できない。
スズメの仲間やムシクイ類などの夜間に渡る鳥は、星を頼りに方角を定めている。建物から放たれる明るい光は鳥を引き寄せると同時に混乱させ、窓に衝突させたり、力尽きて死ぬまで照明の周りを飛び回らせたりする。これは「致死的光誘引」と呼ばれる現象だ。例えば2017年には、テキサス州ガルベストンの高層ビルの投光照明によって400羽近くの鳥が方向感覚を失い、窓に衝突して死んだ。
ウィスコンシン大学マディソン校の名誉教授(野生生物生態学)で鳥類の専門家であるスタン・テンプル氏によると、水曜日の夜には、シカゴ上空を南へ向かう鳴禽類の大規模な渡りが起こる条件が整っていたという。
小型の鳴禽類は日中に餌を取り、大気の乱れや捕食者を避けるために夜間に渡りをする。テンプル氏によれば、鳥たちは南への旅を後押しする北風を待っていたが、9月は異例の暖かい南風が続いたため、この地域に鳥が集中していたという。
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