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ニワトリは東南アジアの稲作地帯で家畜化された、新研究が示す

ご飯と鶏肉は昔から広く愛されてきた「定番の組み合わせ」だが、考古学の新たなデータによると、ニワトリと稲の関係は私たちが考えていたよりも深いものだという。新たな研究は、実り豊かな稲作地帯がなければ現代のニワトリは存在しなかったと指摘している。

研究報告によると、ニワトリの家畜化はこれまで考えられていたよりもはるかに遅く、野生のヤケイが生息する森林地帯の近くで人々が稲作を始めたときに初めて始まった可能性がある。

今回の研究には参加していないサウサンプトン大学の考古学者デール・サージェントソン氏によると、東南アジアの水田はヤケイの家畜化に大きな役割を果たした。同氏は、新たな研究が「現代のニワトリの起源にまつわる多くの俗説を打ち砕いた」と述べている。


タイのセキショクヤケイ。

チャールズ・ダーウィンは、現代のニワトリはセキショクヤケイ(赤色野鶏)の子孫であると考えた。セキショクヤケイはヤケイ属に属する4種のうちの1種で、学名はGallus gallusである。その外見を見れば、ダーウィンの見解には根拠があることがわかる。

しかし、ダーウィンの主張を証明するのは容易ではなかった。セキショクヤケイには多くの亜種があり、インドから中国北部まで広く分布しているためだ。さらに、ニワトリの骨の化石は遺跡からほとんど見つからない。

2020年、863羽のニワトリの遺伝子を分析した研究により、亜種Gallus gallus spadiceus、通称ビルマ(ミャンマー)のセキショクヤケイが現代のニワトリの祖先であることが確認された。現在のニワトリは、ほかのどの亜種よりもGallus gallus spadiceusと共通するDNAが多い。この結果に基づき、科学者たちは家畜化が東南アジアで起きたと断言できるようになった。

下の画像は、左から順にセキショクヤケイの亜種であるGallus gallus jabouillei(ベトナムの亜種)、Gallus gallus bankiva(ジャワの亜種)、Gallus gallus gallus(インドシナの亜種)、Gallus gallus spadiceus(ミャンマーの亜種)、Gallus gallus murghi(インドの亜種)、そしてニワトリ(Gallus gallus domesticus)である。


Gallus gallus jabouillei(ベトナムの亜種)、Gallus gallus bankiva(ジャワの亜種)、Gallus gallus gallus(インドシナの亜種)、Gallus gallus spadiceus(ミャンマーの亜種)、Gallus gallus murghi(インドの亜種)。

これまで多くの機関や専門家がニワトリの家畜化の時期を突き止めようと試みてきたが、成功しなかった。古いニワトリの骨から、この謎を解明できるだけのDNAを十分に採取できなかったためだ。この難問を解決するため、動物考古学者のヨリス・ペータース氏と、動物の家畜化を専門とする古遺伝学者のグレガー・ラーソン氏は、膨大な骨のコレクションの中に答えを探した。

2人の専門家と研究チームは、世界600カ所以上の遺跡を丹念に調べ、見つかったすべてのニワトリの骨の年代を再評価して、答えを突き止めようとした。チームはまた、西ユーラシアと北アフリカのニワトリの骨の年代を示す別の研究も発表している。

研究チームは、最も古いニワトリの骨がタイのバンノンワット(Ban Non Wat)村の発掘現場から出土したものであることを突き止めた。この地では農民が3,250〜3,650年前に稲作を営んでおり、ヤケイ属(Gallus)の鳥の骨をほかの家畜とともに丁寧に埋葬していた。これは、これらの鳥が野生のヤケイではなく、家畜化されたニワトリだったことを示す証拠だという。

研究者らの推論によれば、見渡す限りの広大な水田が森の野生のヤケイを引き寄せた。ヤケイは水田のすぐ縁に巣を作り、次第に人間に慣れていったという。

研究チームはアジアから中東、アフリカにかけてニワトリの骨をたどり、穀物栽培とニワトリの存在との間に驚くべき相関関係を見いだした。ニワトリは約3,000年前に中国とインドに現れ、約2,800年前に中東と北アフリカに到達した。研究はまた、ニワトリではない遺物を分析していたり、年代測定に誤りがあったりしたため、過去の研究報告は誤っていたと結論づけている。


見慣れた形をした古代のニワトリの骨。

ニワトリが初めてヨーロッパに到達した時期を突き止めるため、科学者たちは最古級のニワトリの標本23点の骨の年代を直接測定し直した。学術誌「Antiquity」に発表されたばかりの報告で、チームはヨーロッパ最古のニワトリの骨はイタリアのエトルリアの遺跡から出土したもので、年代は2,800年前であると結論づけた。

聖書をはじめとする歴史文献も、科学者たちの見解をある程度裏付けている。「旧約聖書にはニワトリは登場しません」と、研究の筆頭著者である考古学者のナオミ・サイクス氏は語る。「ところが新約聖書には突然登場するのです」

ニワトリが英国(ローマ人とともに渡来)、スカンディナヴィア半島、アイスランドに到達するまでには、さらに1,000年を要した。ニワトリに関する両方の研究に参加した考古学者のジュリア・ベスト氏によると、この亜熱帯の鳥は寒冷な気候に適応する方法を見つけなければならなかった。

全体として、研究結果は、人間がニワトリを主要な食料源として利用するようになったのは後になってからであることを示している。サイクス氏によると、かつて人々はニワトリを、美しく目を引く羽毛と、夜明けごとに大きな声で鳴く能力から、貴重な存在とみなしていた。絵画での描かれ方や丁寧に埋葬されていたことからも、ニワトリの文化的な重要性がうかがえる。さらに、古代の家畜化されたニワトリはまだかなり小さかったため、食料としての価値はあまり高くなかった。

報告はまた、ニワトリにとって悲しい節目も示している。各地に広まってから約500年後、ニワトリは特別な地位を失い、人間の日常的な食べ物になったのだ。


水田の近くで暮らすことを選んだのは、ニワトリにとって誤りだったのだろうか。

北海道大学の動物考古学者、江田真毅氏によると、新たな研究は「家畜化されたニワトリの拡散は、これまで考えられていたよりもはるかに最近の出来事である」ことを示している。ただし江田氏は、タイのニワトリの骨が人間とともに埋葬されたセキショクヤケイではなく、家畜化されたニワトリであることを確認するため、再鑑定すべきだと考えている。

江田氏はまた、東南アジアのほかの地域も調査し、家畜化されたニワトリがインドシナ半島やユーラシア大陸全体に広がった経路を突き止めたいとしている。

古遺伝学者のグレガー・ラーソン氏によると、ほかの動物より家畜化が遅かったとしても、ニワトリは地球上で最も家畜化に成功した種である。ニワトリの数は人間を10対1の比率で上回っている。考古学者のナオミ・サイクス氏は「この研究は単にニワトリや稲についてのものではありません。人間とニワトリの関わり方は、人間が自然界とどう関わっているかをはっきりと映し出すレンズなのです」と述べている。

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