ベトナム中部でウンカ類の新種2種を発見、自然環境の変化の把握に期待
ベトナム科学技術アカデミー(Viện Hàn lâm Khoa học và Công nghệ Việt Nam)傘下のベトナム国立自然博物館(Bảo tàng Thiên nhiên Việt Nam)に属する中部科学研究所(Viện Nghiên cứu Khoa học miền Trung)の研究者らがこのほど、2種の新種の昆虫を発見し、記載した。これらはコネリシタ(Connelicita)属のウンカ類2種で、トロピドゥキダエ科(Tropiduchidae)、カメムシ目(半翅目、Hemiptera)に属する。
この発見はベトナムの生態系の生物多様性を豊かにするもので、保全研究や環境変化のモニタリングにとって重要な情報をもたらす。

ベトナム中部のバクマー(Bạch Mã)国立公園(旧トゥアティエン・フエ省、現フエ市)で発見されたコネリシタ・バクマエンシス(Connelicita bachmaensis)。(写真:VNA)
2種の標本は2カ所で採集された。バクマー国立公園(旧トゥアティエン・フエ省、現フエ市)と、旧フォンディエン(Phong Điền)県(現フエ市)にあるベトナム自然資源保全・動植物救護センター(ベトナム国立自然博物館)である。2種の学名はコネリシタ・バクマエンシス(Connelicita bachmaensis)とコネリシタ・フォンディエネンシス(Connelicita phongdienensis)と命名された。
中部科学研究所のファム・ホン・タイ(Phạm Hồng Thái)所長(准教授・博士)によると、コネリシタ属の新種2種がベトナムの動物相に加わったことで、国内で確認された同属の種数は4種となり、分布域も南方へ広がった。ただし、これらの地域の間には依然として500キロ以上の隔たりがあり、ベトナム中部の北半分ではコネリシタ属の新たな記録はない。このことは、今後さらに多くの新種が見つかる可能性を示している。
タイ氏はまた、2種の新種の発見と記載は東南アジアの熱帯動物相への理解を深め、生態系保全研究に大きく貢献すると述べた。さらに、これらの種の形態や生息環境に関する詳細な情報は、特に乱開発や気候変動によって生息地が脅かされている中で、効果的な保全戦略の策定に役立つという。ベトナムにおけるトロピドゥキダエ科(Tropiduchidae)の多様性は、自然の生息環境の変化を追跡するうえでも有用な情報となり得る。
2種の詳細について、タイ氏によると、コネリシタ・バクマエンシスは中型で、体長は雄で約12.56ミリ、雌で約13.60ミリ。頭部は胸部より幅が狭く、頭頂部が複眼より長いため、細長く特徴的な体形をしている。頭頂部は褐色で、淡黄色の正中線があり、側縁は緩やかに湾曲している。複眼は球形で左右にやや突出し、褐色の斑点に覆われており、くっきりとした印象的な外見を与えている。前翅は透明で中央に褐色の斑点が一つあり、葉の上で容易に擬態できる。後翅はやや透明で、翅脈は淡い黒色、先端はやや丸みを帯びており、密林の中を飛ぶのに適している。

旧フォンディエン県(現フエ市)のベトナム自然資源保全・動植物救護センター(ベトナム国立自然博物館)で発見されたコネリシタ・フォンディエネンシス(Connelicita phongdienensis)。(写真:VNA)
一方、コネリシタ・フォンディエネンシスは同属の他種と比べて独特な形態的特徴を持ち、雄の生殖器の特徴的な構造によって識別できる。頭部と体は淡褐色で小さな黒い斑点があり、頭頂部や複眼脇の斑点など一部の目立つ部分はより濃い色をしている。前翅は複雑な翅脈(venation)構造を持ち、翅脈が平行に走って決まった位置で分岐しているため、光に当てると見分けやすい模様を作り出している。
「新種は生殖器の特徴で容易に区別できるが、外見は非常によく似ている。そのため、画像だけに頼って同定すべきではなく、標本の生殖器を写した良質な写真がない限り、種レベルでの同定は避けるよう勧める」とタイ氏は語った。
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